卓球の指導を始めて気が付いたことに、同じことを言って、見せて、やらせてみると、簡単にできてしまう方と、なかなかできない方がいるということです。
何を当たり前のことをと思われるかもしれませんが、指導者はこの現実に必ずブチあたります。
簡単にできてしまう方は、センスがいいとか、やる気があるとか、教えることが簡単に思えます。
しかし、なかなかできな方に対しては、「癖」があるとか、やる気がないと感じ、人によっては積極的な指導をしなくなるでしょう。特に、試合で勝つための競技志向の場合は。
私は、この『同じ指導をしている』にも関わらず、できない方のことを
「癖=思った通りにうごかせない体」
「やる気がない=(指導者が)思った通りに考えない脳」
の2つに分けて捉えることにしました。
そうすると、目の前で指導をしている方の『できない理由』を受講者の立場に立って考えはじめました。
そして、その理由を細かく分析するようになり、自分の体に置き換えて自分だったらこうやって動かすのにというイメージする。それをそのまま伝えることで、できるようになることが多くなりました。
この2つの区分をさらに6分割したのが、6つの能力(6アビリティー)です。
これを理解するだけで、指導者はなかなかできない受講者を見る目が変わると考えています。
運動の上達には6つの能力が必要であり、それを伸ばすことが重要であると思えるはずです。